【 阪急電車回顧・万博のころ 】

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【 大阪市交通局60系6002 】

京都線淡路駅から3300系により地下鉄堺筋線の動物園前まで直通運転が開始された際、地下鉄側から阪急千里線北千里駅まで乗り入れてきたのがこの大阪市交通局の60系で 万博輸送の一翼を担った。阪急マルーンを見慣れた目には実に新鮮に感じられたが、冷房化の遅れや阪急車両に比べ設備が見劣りし乗客からは不評だった。66系の導入から順次置き換えられ、 同車が全廃されたニュースを耳にしたのは2006年のことだった。運転台窓ガラスが屋根部まであり、その内側に方向幕や尾灯を配するデザインは斬新で、その後の JR東日本のE127系やJR九州のキハ31、キハ125などの通勤形電車、気動車、小田急の9000など多くの国鉄私鉄のデザインに影響を及ぼした。近年の新車でさえその傾向が見られるほどだ。
(千里線・南千里付近・1973年3月21日撮影:K.W/解説T.S)

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