旅の拠点とした広島を後にし、C59164牽引624列車で糸崎機関区を目指した。少しでも蒸機列車を体感するために機関車のすぐ後ろの席に陣取ったのは言うまでもない。暫くしてカレチによる検札が始まった。すでにスタンプだらけの周遊券にまた箔がつくというものだ。 途中、忠海駅では下り37列車、寝台急行「安芸」と交換する。牽引機C6216は場内制限で減速した速度を回復すべく力強いドラフト音をたて再加速、続いてカタカタンと早いテンポのジョイント音。時おり軽量客車の床下からヒューンと発電機の唸りが過ぎ去る。最後にヒューン、カタンと一際甲高い響きを残したあと再び静寂に包まれた。糸崎まであと一息だ。 |
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