【 最後の砦・呉線 】

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【 C6241牽引 東京行38列車 寝台急行「安芸」 】

1967年10月、常磐線が仙台までの電化完成に伴ってC62としては最後の特急牽引となった「ゆうずる」 。そして急行「みちのく」「十和田」ほかローカル列車までを担っていた平機関区(現在のいわき) の蒸機機関車が消えた。古くは上野から青森行き特急「はつかり」を仙台まで牽引して尾久機関区にも配属されて多くのC62を擁した常磐線だったがまだ車齢20年余りでその殆どが解体され、辛うじて生き残った5機の C62は仲間が待つここ広島の地へとやってきた。ローカル線とはいえ山陽本線のバイパスとして高規格線路をもっていたが故に軸重が重い大型蒸機にとって本州最後の砦となった呉線。 中でも特急「つばめ」牽引時代を彷彿させる急行「安芸」のC62やC59がヘッドマークを付けて走る姿は多くのファンを魅了した。その呉線も翌年の電化を控え真新しい架線柱が建ちはじめ蒸機機関車の終焉 が近いことを告げている。
(小屋浦付近 1969年8月16日撮影:T.S/解説:T.S)

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