【 最後の砦・呉線 】

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【 転車台のC6246 (II) 】

全長が21m半にもおよぶC62や後期型C59にとってそれまでの直径20m転車台ではもはや限界。車体前端と後端がはみ出し、辛うじて先輪と炭水車の後輪が乗っている。しかし石炭や水の積載状態によって 重量バランスが前後する蒸気機関車では重心を転車台の中心に合わせることが出来ず、回転抵抗が大きくなる。国鉄では新に直径24m の転車台も設計されたが運用しながらの改修が困難で、またC62 以降さらに長い機関車が登場する見込みもない為、莫大な費用をかけることも出来ず普及することはなかった。結局、蒸機引退まで騙し騙し使用され、こんな窮屈な方向転換を強いられることとなった。 時代は移り機関区は蒸機機関車と共に廃止され、その後山陽新幹線の高架橋がここを通っているが転車台と奥に写る機関区建物は辛うじて現存しており、2駒手前のC6217の項の挿絵で紹介している。
(広島第2機関区・1970年8月16日撮影:T.S/解説:T.S)

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